What’s BARBARO?


マドリード の片隅で。
マドリード の片隅で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バル巡りをしていると、何気ない、でも魅力的な裏通りに出くわします。
ずっと昔にここに来た事があるような既視感に襲われます。

 

30数年料理の世界に携わってきて今、自分のやりたいことは「自然の火で素材をでシンプルにグリルする事」にたどり着きました。 

お肉はもちろんの事、沼津港からの新鮮な海の幸、地元御殿場の新鮮な朝採れ野菜をスペインから取り寄せた炭火オーブンで焼いて、ミネラルたっぷりの海塩と挽きたての粒胡椒。ぎゅっと絞ったレモンにエキストラバージンオリーブオイル。旨味たっぷりのパルメジャーノ。

それらの料理を冷たい生ビールや美味しいワインと共にスペインのバルスタイルで提供するのが私たちのお店「BARBAROバルバロ」のコンセプトです。

   

BARBARO"とはスペイン語で「野蛮な、粗野な、無作法」などの意味で、自分らしいといえばそうですが、一見あまり良くない言葉です。

しかし、スペイン語圏のある地域では逆に「良いね!」「最高!」の意味に使われるそうです。

そんな「白か黒か」「美味いか不味いか」「最高か最低か」「のるかそるか」的なぎりぎり瀬戸際のプレッシャーを自分に課すために、この店名にしたのかもしれません。

   

バルバロをオープンしてそろそろ2年目に突入します。自分も50代に突入し、前の店舗の頃より確実に体力が落ちました。

また「コロナ前」「コロナ後」ではだいぶ世間の様子も変わってしまったように感じます。今後もいろいろな壁にぶつかると思いますが、いくつになっても「自由と反骨精神」を忘れずに自分を信じて日々過ごしていこうと思います。

今後とも「BARBAROバルバロ」をよろしくお願いします。

 

御殿場の街の片隅で、いつか見た、とびっきり素敵な「バル」を目指して。  

  

 店主 植村侑司  

      

店主紹介

植村侑司(うえむら ゆうじ)

1969年生まれ。静岡県御殿場市出身。

餅菓子や弁当、鰻、寿司店を営む両親の下で育つ。

中学の頃より板前から魚のおろしや寿司を教わる(やらされる)。

その反動からか、高校時代は地元の洋食店「湖粋Kosui」にバイトに入り、山本オーナーや滝口シェフの厳しい指導の中、洋食やワインの魅力に目覚める。

地元の大学を卒業後、上京。映画制作会社「幻燈社」に入社。前田勝弘氏に師事。

「自分とは何ぞや?」の人生最大のテーマを投げかけられる。

同時期バブルが弾け、製作していた映画が中止に追い込まれ、幻燈社はほぼ倒産してしまう。会社からの給料は六か月間未払いとなり、当時住んでいた家賃二万のアパート代さえ危ううくなり、

                                                                                                     六本木のキリンシティの厨房に潜り込む。

 

その後知人の紹介で映画「「竜二」のカメラマンだった川越道彦氏在籍する代々木のCM制作会社にお世話になり再起を図ろうとするが、父親の寿司店の閉店や映画業界への喪失感など心に問うことがあり、地元に戻る。

御殿場で実家の新事業を手伝いながら、夜は大学時代に良く通った三島の「どてかぼちゃ」のマスター竹村譲二氏に師事。自分の店を模索し始める。

その後フランス、イギリス、ベルギーへ料理やビールの視察旅行をする。

1996年6月 「熱々万歳!atuatubanzai」を開店する。

2002年6月 結婚 子育てに仕事に奔走する。

2012年1月 自分の料理の限界に悩み、長野県原村の「カナディアンファーム」に居候し、はせやんこと長谷川豊氏に師事。最終日はせやんに「俺のパエリア」を作ったら感動泣きしてくれた事に自分ももらい泣きしてしまう。

2019年 1月 道路拡張計画に基づき、22年続いた熱々万歳を閉店。

2019年 春 あこがれの地、スペインを初訪問。

バルセロナ、マドリッドのリストアップしていたバルやレストランを食べ歩く。店の柱となるJOSPERオーブンの現地調査も行う。

どちらかと言うとバルセロナの労働者が集まる雑多な雰囲気のバルが自分好みだった。

 

2021年 5月、約二年半の準備期間を経て「スペイン炭火焼バルバロ」を開店。初年度はコロナ禍で苦戦するが、テイクアウトやノンアルコールでなんとかしのぎ、開店当初はやる予定ではなかったパエリアをメニューに取り入れた頃から徐々にお客さんも増え、自分も店に慣れてきた。

 

現在、炭火焼き料理の他にパエリアも店に無くてはならない存在となり、自分もパエリアにのめり込む日々を送っている。いつの日か師匠のはせやんのように、他のお客さんも「美味しい!」と泣いて喜んでくれるような料理を作り上げる事が出来たら、本望です。

 

映画と旅、ROCKとBEERをこよなく愛す、自称永遠の反逆児。

お世話になった方々(現在進行形の方々も含)